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とっとこルーム

トレードのこと@とっとこ冒険隊

とっとこが気になることを喋るのだ

日々のトレードや思ったことは、とっとこ日記に載せてあるけれど
こちらは番外編ですなのだぁ♪
ヘリコプターベン着陸で金利も変わる、利上げサイクル来い来いなのだぁ♪

ヘリコプターベン着陸なのだ   

悪材料の看板役者が、長く居座ったサブプライムローン問題から原油高に移ったのだ。
原油相場の高騰で、インフレが新たな脅威となり始めた状況下では、インフレ抑止の
ドル高が重要であると、FRBは信用不安を受けた金融緩和政策からインフレ警戒姿勢に
舵を切り、米金融当局者が足並みを揃えているのだ。
空からヘリコプター・ベンが着陸して、4月の0.25%の利下げを最後に去年の9月から、
計3.75%の利下げを行った、急激な金融緩和政策が打ち止めとなりそうなのだ。
過去の金利サイクルの経過を調べてみると、米国は2000年に6.50%の高値(直近)のあと、
利下げサイクルに入ったのだ。2003年6月に1%で底となり、その金利で2004年5月までの
11ヶ月間据え置きとし、同年6月から新たな利上げサイクルに突入したが、サブプライム
ローン問題の影響で、上に書いたとおり、去年の9月から利下げに転じたのだ。

表はドル円が利上げサイクルに入ってからの推移なのだ。※ウミドリ君から抜粋したのだ
主要国政策金利
 2004年 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
米国 1.00 1.25 1.25 1.50 1.75 1.75 2.00 2.25
ユーロ圏 2.00 2.00 2.00 2.00 2.00 2.00 2.00 2.00
キウイ国 5.50 5.75 6.00 6.00 6.25 6.50 6.50 6.50
日本 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00
主要国政策金利
 2005年 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
米国 2.25 2.50 2.75 2.75 3.00 3.00 3.25 3.50 3.75 3.75 4.00 4.25
ユーロ圏 2.00 2.00 2.00 2.00 2.00 2.00 2.00 2.00 2.00 2.00 2.00 2.25
キウイ国 6.50 6.50 6.75 6.75 6.75 6.75 6.75 6.75 6.75 7.00 7.00 7.25
日本 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00
主要国政策金利
 2006年 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
米国 4.25 4.50 4.75 4.75 5.00 5.25 5.25 5.25 5.25 5.25 5.25 5.25
ユーロ圏 2.25 2.25 2.50 2.50 2.50 2.75 2.75 3.00 3.00 3.25 3.25 3.50
キウイ国 7.25 7.25 7.25 7.25 7.25 7.25 7.25 7.25 7.25 7.25 7.25 7.25
日本 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.25 0.25 0.25 0.25 0.25 0.25
主要国政策金利
 2007年 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
米国 5.25 5.25 5.25 5.25 5.25 5.25 5.25 5.25 4.75 4.50 4.50 4.25
ユーロ圏 3.50 3.50 3.75 3.75 3.75 4.00 4.00 4.00 4.00 4.00 4.00 4.00
キウイ国 7.25 7.25 7.50 7.75 7.75 8.00 8.25 8.25 8.25 8.25 8.25 8.25
日本 0.25 0.50 0.50 0.50 0.50 0.50 0.50 0.50 0.50 0.50 0.50 0.50
主要国政策金利
 2008年 1月 2月 3月 4月 5月 6月
米国 3.00 3.00 2.25 2.00 2.00
ユーロ圏 4.00 4.00 4.00 4.00 4.00
キウイ国 8.25 8.25 8.25 8.25 8.25
日本 0.50 0.50 0.50 0.50 0.50

現在、米国金利先物市場では、年内に0.25%の利上げを織り込む動きになっているが、
前回2003年の時は、1%に金利を据え置いてから、利上げサイクルに突入するまでに
11ヶ月掛かっていることを考えると、市場はせっかちな判断を織り込んでいるようなのだ。
でも、急激な金融緩和策を取ってきたことへの反動の大きさや、現在の原油や穀物相場の
上昇による、世界的な悪いインフレで、早い段階で利上げに転じるかもしれないのだ。

中央銀行の動きなのだ

各国それぞれに、さまざまな経済事情を抱えているが、特に金融緩和を続けて金融政策の
効果を待つFRBと、利上げを出来ずに金利の据え置きを続けて、景気減速によるインフレの
沈静を待っているECBの立場は対照的なのだ。
米財務省がドル安に言及するだけでなく、バーナンキFRB議長がドル安懸念発言した事で、
米金融当局者がみんなで、インフレ警戒姿勢のスクラムをがっちり組み、インフレ期待の
抑止に動いたことで、ドル円はまるっと上昇したのだ。
ECBについては、インフレ懸念が増していく中で、たびたび通貨高をけん制しているけれど、
これは政策に逆行するものなので、まったくなんともかんともであるのだ。
毎度、トリシェECB総裁は、タカ派の発言をしているものの、金利据え置きを続けてきたが、
今月5日の政策金利発表後の会見で、インフレ警戒感をこれまでよりいっそう強く、明確に
表したことから、来月7月に利上げを実施すると市場関係者は見ているようなのだ。
とっとこ的には、興味のない通貨で触ることもないが、実際に利上げが行われたとしたら、
実体経済からして、注意が必要だと思うがさてさてなのだ。
とっとこは、この先、現状の金利を据え置いたあと、日米の中央銀行が取る次の一手を
FRBも日銀も利上げであると見ているのだ。勿論、日本の利上げは米国の後だと読むが、
独立性があるとはいえ、お上との調整も必要になってくるのは重要なポイントなのだ。
福井前総裁の時、もう1回0.25%の追加利上げのチャンスがありながらも、断念したのは
記憶に新しいところだが、あの時のオデブ河童君の圧力は、凄まじいものであったのだ。

日銀の動きを探るのだ

とっとこ的には、日本の場合、悪いインフレよりも景気の下ブレリスクに軸足を置き、
ゼロ金利に戻して、資本流出を促がすことにより円安誘導するべきという意見なのだ。
すでに、福井のお爺ちゃんが掲げた、生産・所得・支出の好循環メカニズムによる
「金利正常化」のシナリオは崩れていて、日銀白川総裁もこの「金利正常化」路線を
棚上げしているのだ。
でも、日銀は景気がちょとやそっと減速しても、利下げに舵を切る事はないと思うのだ。
一時期、日銀白川総裁のハト派的な発言を見て、「おやっ」と思ったことはあったが、
柔軟な対応を取る素振りを見せてはいるけれど、日本でも原油高による悪いインフレが
進行している現状があり、景気下ブレリスクに軸足を置けない動きになりつつあるのだ。
とっとこ的には、日銀親玉の白川総裁は福井前総裁よりもタカ派であると見ているのだ。
新聞やニュース等、メディア類の発言内容を観ても、それを読み取れる発言があるのだ。
例を挙げると「物価上昇率が低いというだけで、金利を上げないのは適切ではない」や
「日本の87〜88年の時のCPIの伸びはゼロ%台で、利上げへの理解が得られなかった」と
語っているのだ。
これは、日本のバブルの原因に利上げの遅れがあったと指摘していて、上の例では
資産価格の上昇にも注意して、金融政策を行うべきだとの考え方を示しているのだ。
それに「バブルを予測し、取り除くのは不可能だ」として、バブルの予防に消極的だった
グリーンスパン前FRB議長の路線に、否定的な見解を示しているのだ。このことからも
白川総裁のスタンスが読み取れるのだ。
とっとこ日記で、緑爺ちゃん(グリーン)をダークサイドの親玉と呼んで、悪の黒幕として
何度か悪口を書いたが、緑爺ちゃんは「バブル崩壊後の混乱収束に専念するべき」との
政策を取ってきた為、過去のプチバブルの裏に、常に緑爺ちゃんありだったのだ。
ぶんぶんな低金利政策を含め、今回のサブプライムローン問題の種を蒔き続けたのは
緑爺ちゃんであり、住宅バブルがまるっと弾けちゃうことも、数年前から分かっていた
キングオブ悪党であることは、まるっとお見通しなのだ。
但し、投資の面からはこの波はチャンスであり、この波が発生することに期待し、
この波を捉えようとして、投資家として行動することは言うまでもないのだ。
話を戻すと、とっとこ的には、この先、日本の景気が上向くか否かのコメントは避けるが、
白川総裁はバブルを悪としている感があり、小さな景気浮揚の芽も先走って摘んでしまう、
あんぽんたんな舵取りをするのではないかと危惧しているのだ。

白川総裁の著書には、現代の金融政策、バブルと金融政策(共同編集)があるのだ。

金利の循環なのだ

外債投資の場合、米金利の急上昇は金利差拡大というインカム・ゲイン側からみれば
米債保有の魅力を高めるが、債券価格は下落するので、キャピタル・ゲイン側でみると
債券投資は敬遠されるのだ。債券投資は金利差と債券価格の両方をみる必要があるのだ。
(但し、実質金利差が為替変動に対して強い影響を与えるのだ。)
米国の景気循環をベースにした金利とドルの関係を頭に入れて置きたいのだ。
ステージT(高金利・ドル高局面)
米国の金利が高くてドルも高い、米国の景気は堅調で相対的に高い米金利を
目指して資本が流入して「ドル高になるという局面なのだ」
ステージU(低金利・ドル高局面)
景気と金利がピークから下がっていく局面に入るが、米国経済は相対的な堅調さを
保っているのだ。債券利回りは最もハイ・イールドの状態にあり、金利低下観測から
キャピタル・ゲインも狙える局面となるのだ。ドル債投資には格好の場面となるため
米国への資本流入は増えるのだ。「ドルは一段高になるという局面なのだ」
ステージV(低金利・ドル安局面)
米国経済は次第に減速し、潜在成長ペースを下回るような状況に至ると、
相対的に低い金利水準も魅力を失うのだ。債券価格は値上がり途上にあるが
「金利低下とドル安という局面なのだ」
ステージW(高金利・ドル急落局面)
マクロ経済指標の好転と共に、景気回復期待で長期金利が上昇に転じ始めるのだ。
この局面では、金利先高観からドル高になるとの見方が浮上し始めるのだ。
債券投資の観点からは、債券の利回りはボトムにあるため投資家は買い控えるのだ。
これから先の金利上昇過程で、債券価格の下落が想定されるため、既存の
債券投資者は一斉に売り逃げようとする「債券投資が最も避けられる局面なのだ」

金融引き締め観測が、米国からの急激な資本流出を促す可能性が高まり、
ドル暴落を引き起こすきっかけとなってくるのだ。
「歴史的には危機的なドル暴落を経験してきた局面でもあるのだ」
今の現状は、ステージW寄り気味のステージVの位置に当てはまりそうなのだ。

やっぱり住宅市場なのだ

そろそろ、昨年9 月からの大幅利下げや、ドル安進展による浮揚効果が表面化してくる
時期であるし、戻し減税の効果も少しは期待できると思うが、問題は住宅市場なのだ。
普段見ている住宅関連指標の他、S&Pケース・シラー住宅価格指数、住宅差し押さえ件数、
住宅ローン延滞率の推移なども注視し、米国住宅市場の底打ちを待ちたいところなのだ。
アメリカの人口は、毎年1%増加しているということを、ポジティブに捉えておきたいのだ。

まとめ

サブプライムローン問題の解決策について、日本のバブル崩壊とダブらせた間抜けな議論を
観るが、とろい対応で金融緩和策を小出しに行い、その結果バブル後の景気低迷を未だに
引きずっている間抜けなへっぽこ国とは、判断のスピードも行動のスピードもまったく違うと
認識しておきたいのだ。
米国の金融資本市場を除いて、世界の巨額資金の投資受け皿となる市場は、他にはなく、
世界の投資家が投資先を選択する上で、ドル資産を外すことは不可能であり、今後も米国と
ドル資産の地位は、世界最大の規模を維持することに、まるっと変わりはないのだ。
今回のFRBの、大規模で急激な金融緩和策は、次のちっちゃいバブルの花を咲かせる為の
種蒔きと捉えたいのだ。危機的状況から回復に向かう米国と、規模のちっちゃい市場である
原油や穀物などの商品相場の高騰は、新規参入者の投資には旨みがないことと、リスクを
考えれば、今後の大局は自ずと答えが出てくると思うのだ。
最後に、あまりに実体経済に悪影響を及ぼす投機の動きは、各国当局が動き出すのは
勿論だが、生活に直結する、特に食べ物への投機ぶんぶんは、いつか天誅が下るのだ。
今回は、金利について喋ってみましたのだぁ♪
 
※このお喋りは、とっとこファンドエクイティ企画部投資戦略室とっとこ隊長による独断で、
作成されておりますのだ。内容にはポジショントークもいっぱ〜い含まれておりますので、
投資は各自の判断の元、自己責任で行って下さいなのだ