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セミナー探検@とっとこ冒険隊

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開催日&開催場所&講師

2007年10月17日、東京都新宿区西新宿1-24-1 エステック情報ビル 21F-A会議室
第1部 波乱の為替相場を予測する −ドル円、ユーロ、高金利通貨の短中期展望
第2部 サブプライムローン問題と今後の為替の行方
講師プロフィール
吉田 恒氏
1962年、青森県生まれ。1985年、立教大学文学部卒業後、(株)自由経済社(現・マネーアンドマネー)に入社、2004年1月より同社の代表取締役社長就任。
また、投資情報コングロマリット、T&Cグループの持ち株会社であるT&Cホールディングス取締役にも2004年2月より就任。財務省、日銀のほかワシントン、ニューヨークなど内外にわたり幅広く取材活動を展開。
為替ディーラーなど金融市場のプロ向け会員情報「Predictor」の編集責任者。
また一般投資家向け為替リアルタイム市況「fx wave」の運営責任者、さらに一般投資家向けの為替および株式講演会を精力的に全国展開している。2000年からの米株バブル崩壊暴落、2002年の円急落など大相場予測をことごとく的中させ話題に。
著書に「投資に勝つためのニュースの見方、読み方、活かし方」(実業之日本社)、「さよなら円高」YENの悲劇」(ともに廣済堂出版)、共著には「通貨大動乱」(総合法令)がある。
荻野金男 氏
英国バークレーズ銀行東京支店入行後、同行初の日本人チーフ・デイーラーを務め、米国投資銀行のゴールドマン・サックス証券、英国ミッドランド銀行、香港上海銀行で外国為替部門の要職を経て2005年12月、(株)マネーアンドマネー取締役編集長に就任。また、荻野FX&FPアドバイザリー代表として、個人の為替証拠金およびファイナンシャル・プランナーとして個人資産管理の助言を提供している。過去においては、ブルームバーグ、日経短波放送(LIVE)のレギュラー・コメンテイター及び東京12TVのモーニングサテライトなど多数マーケット系メデイアの出演経験がある。2002年から2005年まで、日本フォレックス・クラブ副会長。現在日本ファイナンシャル・プランナーズ協会会員。
参加費、無料
資料は、波乱の為替相場を予測する −ドル円、ユーロ、高金利通貨の短中期展望
サブプライムローン問題と今後の為替の行方
他に為替の本を貰ったのだ。

内容

第一部 波乱の為替相場を予測する −ドル円、ユーロ、高金利通貨の短中期展望

ドル円の短中期展望
・8月から円急反騰→円安調整より円高への基調転換の可能性
・円高へ基調転換直後の基本パターン点検→最初の半年が勝負
・「悪夢の98年」再来なのか→急落「2幕目リスク」も引き続き要注意
ドル円の200日線からの乖離率をみると、去年の4月、5月では2ヶ月経って回復したが、
今回は、2ヶ月経ってもドル円は戻りが鈍く、ドル安に基調転換したとの事だったのだ。
年末にかけて105円辺りまで下げると語り、そのまま2年から3年は円高基調になると
予想していたのだ。(下の図参照)
下にあるように、ドルの下落率は少なくても-14.01%あり、今年の6月22日の124円を
ドルの天井と見ると、105円前後まで下がる計算になるとの事だったのだ。
毎度、聞いている話だが、下の図にあるように大幅に下落した98年の例を挙げて、
最初の下落のきっかけとなった、LTCMの破綻を第一幕とすると、第二幕は
タイガーファンドの投売りであるとの話をしたのだ。
今回は、サブプライムショックによるファンドや、個人の売りによる下落が第一幕で、
時間差を置いて、第二幕目があるのではないかという話だったのだ。
8月の暴落から相場は戻っているが、日本人投資家は戻っていないと語って、
意味深な言い方で、業者によっては多額の含み損を抱えているのではと話し、
昨日、今日と東京市場が下がっている事が、気になると強調していたのだ。
どこかで業者が破綻して、損きりをしているのではないかとの憶測なのだ。
第二幕の主役は、第一幕目に作った下落によるもので、トリガーは日本人に
なると思うと言っていたのだ。
その他通貨の展望
・欧州通貨=再確認されたクロス円の「影の主役」はドル円
・オセアニア=「史上最速」キウイ安の不穏
クロス円については、今が戻りのピークではないかとの話だったのだ。
特に羊円は、8月の暴落前までの水準に戻っており、要注意だと言っていたのだ。
対ユーロに対して、オセアニア通貨は高すぎだと述べていたのだ。
ダウとクロス円(特にユーロ円)が連動している事から、米国の利下げが止まれば、
NYは下がり、クロス円も下落するとの事だったのだ。(下図参照)
過去を調べると、なぜか7の付く年の10月はダウが下がり易いと言っていたのだ。
その他
・欧米の金融政策について
・G7について
・為替「秋相場」の特徴
・FXの使命について
バーナンキの2002年に出した論文では、信用収縮に対しては公定歩合で対応し、
実体経済には、FFレートで対応するとの言葉どおりに、対応しているのを見ると、
10月の雇用統計では、市場の予想を上回ったのと、前回の上方修正もあった事で、
10月末のFOMCでの利下げは、微妙なのではないかとの話だったのだ。
第二部サブプライムローン問題と今後の為替の行方
サブプライムローン
・米国では個人の信用情報がありFICO点数
・個人信用力で620以下をサブプライム層
・プライムは700点以上
・個人所得が年間2万5千ドル以下(銀行融資不可)
・2004年頃から住宅ローン専門会社融資増大
・変動金利が主流(人気商品は当初2年間低金利6-8%固定で3年目から10%以上)
・2007年から住宅価格の低下で、追加借入困難で延滞率が上昇して、3ヶ月以上が
13.8%、今後2009年までに変動金利タイプ金利改定期を迎えると、更に延滞率は
上昇しそうなのだ。
証券化のブラックボックス
・住宅ローン債券を原資産として
・シニア(信用力が高く利回りは低め)
・エクイティ(信用力が低く利回りは高め)
・メザニン(中間)
・上記の区分に切り分けて投資家に販売
・信用力の異なる住宅ローン債権を一緒にして、再証券化した金融商品の
格付けをしているが、サブプライムローンが予想以上に悪化すると、
商品リスクの特性が変化し、CP(無担保の約束手形)の引き受け手がなくなる。
米国でのサブプライムローンが、投資家のポートフォリオへ仕組まれる流れ
1)低所得者
2)住宅ローン・ブローカ(カリフォルニアは米国全体の40%を占めている)
3)サブプライムローン融資会社(収。貯蓄証明なし変則的)
4)大手銀行(大手HSBCなどサブプライムローンを買い取り打撃)
5)証券化・債務担保証券の組成(住宅ローン担保証券MBS・債務担保証券
CDOを組成する。新規MBS売り上げ2006年2.4兆ドル
6)格付け会社はCDOを組成した金融機関と協議してCDO細分化して格付けをする。
7)証券・CDO市場で売買
8)投資家が魅力的なのは、同じ格付けの債権より高い利回り、
想定利回りは20%近辺を目指している。
サブプライムローンの影響
・2006年米国GDP13兆ドル(1600兆円)
・米国住宅ローン市場9.7兆ドル(1200兆円)
・サブプライムローン市場1.3兆ドル(160兆円)
・2006年度推定1000億ドルのサブプライムローンが3750億ドルのCDOとして取引
・サブプライムローン問題は、ドルの足枷となり、クレジットリスク拡大に伴い
質への逃避を一時加速させていた。この影響で信用収縮を受けてLBO・M&A関連の
資金調達が難しくなり、金融市場全般が不透明な中でリスク回避の動きは続いていたが、
FRB、ECB、BOEなど中央銀行が短期資金供給を継続している為、一時的なカンフル剤で
現在の市場は安定している。
10月から本格的なサブプライムローンの、金利リセットのピークが始まる事から、
RMBS市況の悪化→CDO市況悪化→信用収縮再燃で、実体経済にも波及かとの
懸念は残る。
サブプライムローンの波及ルートの図なのだ。
当面の注目点
・米国金融政策の動向(FRBの更なる利下げ10月?)
・サブプライムローンの影響
・米株・米債(フライトクォリティ)
・欧米系ヘッジファンドのリスクリダクション
・日米金利差(10年債)
・(インフレ率を除くと実質金利差は1%)
・日銀の利上げの可能性はあるのか
ドル円の見通し111.60円割れ?
・テクニカル昨年底値・今年の高値
・124.14円(2007年6月29日)
・108.55円(2006年5月21日)
・ヒボナッチ 23.6%・・・120.55円
・      38.2%・・・118.34円
・      50.0%・・・116.55円
・      61.8%・・・114.76円
・      76.4%・・・112.55円
・101.67円→124.14円・・・38.2%=115.55
・1998年8月31日 147.66(高値)
・200日 移動平均線 119.44

感想

セミナーの冒頭、MJさんから今回のセミナーで、セミナー開催は一旦休止すると話があり、
今後は、スプレッド等のコスト面や、サーバー増強に力を入れて行きたいとの事だったのだ。
セミナーの終わりの挨拶でも、同じお知らせをしていたが、ちょと残念だったのだ。
前に、口座キャンペーンなどを控えて既存のユーザーの為にコスト面に力を入れて欲しいと
意見を言った事があるが、他にもそういう意見要望が多かったのかなーと思ったのだ。
吉田氏は、今回も円高に向かうとの内容で、資料を見てもその種のものが多かったが、
いつも遅れて予想が当たると言い、被害も多かったので8月の暴落をあまり喜んでは
いられないと言いつつも、当たったことに満足していたようなのだ。
今回の円高見通しも、いずれ当たると話していたが、毎度のことだけれども、
「スパンを変えれば、いつかは当たるだろー」と思ったのだ。
荻野氏のサブプライムローンについての話をふむふむと聞いていたが、終わり頃になって、
売買タイミングの大事な話をしはじめたけれど、メモが間に合わなくて聞き逃しちゃったが、
プロフェッショナルディーラーは、フィボナッチと一目均衡表で売買すると言っていたのだ。
一番聞きたい人のセミナーがまだなので、再開を楽しみにしているとっとこであったのだ。